トウモロコシの粒の数は必ず偶数になるらしいから数えてみろ ページ12
次の日。
高杉はAの様子を伺いに部屋へと向かった。
だが、そこには綺麗に畳まれた布団だけ。
外を見てみると、銀時が立っていたので声を掛けてみる。
「銀時、A見てねェか?」
「Aなら“トウモロコシの粒の数は必ず偶数になるらしい”っつって、一粒ずつ取って数えてたぜ」
「はァ?」
突然何を言うのか。
そう思った高杉の口から腑抜けた声が出た。
が、直ぐに後ろからAの声がした。
『銀時!ホントに偶数だった!!』
「ブッwww」
目を輝かせながらそう報告するAを見て吹き出す銀時。
「馬鹿か」
呆れながら高杉はそう呟いた。
皿を片手にAが寄って来る。
皿の中にはひと粒ひと粒、丁寧に取られたであろうトウモロコシが盛られていた。
それをちまちまと食べるA。
高杉はそれを見て思わず_
「リスか」
少し、微笑みながらそう呟いた。
大事な事だから二回言う。少し、だからね?
幼少時代から今まで、何やかんやで妹の様に可愛がってきた高杉。
『私よりリスの方が可愛いっての』
「ンなこたァねェよ」
泣いている子供をあやすかの様に、優しく頭を撫でる様に手を置いた。
それを見ていた銀時は一人戸惑っていた。
「ねぇちょっと?俺忘れられてる?空気にされてる?え?」
この作者は戦ってる場面書くの難しいと思ったらカットする癖があるから気を付けろ→←覚悟が出来てても弱音は吐いちまうもんだ
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作者名:坂田 | 作成日時:2022年11月21日 12時