後輩はクソ生意気サングラス野郎でした。２【松田陣平】 (ページ5)

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File. 45 ページ5

Youside

あー、喉痛い…。暑い…炙られる。
丸焼きにされる…。

消火活動始めてんのかなぁ。
今窓開けたら燃え広がるよなぁ。

「オイ！どこにいんだよ！」

聞き覚えあるな、この声…。
あ、松田か。何でいるんだよ…。
松田まで死ぬ気なの？

目の前の扉が開く。
そこには予想通り、松田がいた。

松田は急いで部屋に入ってくると、私を抱き上げ、窓を開けた。
そして窓の縁に立つ。

「へっ…？」

「何があったかは署で聞くぜ？」

そう言って、松田は私を抱えながら飛び降りた。
目を瞑ったが、いつまで経っても痛みは無かった。

私と松田は布の上にいた。

「松田くん！大丈夫なの！？

って、藤原さん！？どうしてここに！？」

美和子は心配しながらそう聞いた。

私は喉に痛みが走り、言葉を返せなかった。

「先に病院、その後に話を聞く。

…っと、その前に上から降りてくれ」

私は松田に馬乗りしていた。
松田は私が体を打たないようにと、自分を下敷きにしたのだった。

これだからモテるんだよ。
カッコイイ事するな…。

……じゃなくて、そんな事言ってる場合か。

「松田、ありがと…」

「…あー、おぉ…。

ってか、喉痛てぇんならあんま声出すなよ」

松田はそっぽを向いて、頭を掻きながらそう言った。