後輩はクソ生意気サングラス野郎でした。【松田陣平】 (ページ2)

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11月7日。

とあるビルの駐車場には爆発物処理班専用車両が並んで停まっている。

一台の専用車両の隣には黒いバイクが一台。

ビルの中には防護服を着た多くの爆発物処理班が居た。
一点を取り囲むようにして。

「どうだ、萩原」

「終わったぜ？

この通り、解除成功ってとこよ」

萩原研二。
藤原の後輩であり、爆処のダブルエースと言われる男の一人。
その名の通り、腕が良い。

萩原の携帯が鳴り、応答ボタンを押してから耳に近づける。

藤原は萩原を取り囲んでいた班員と話を始めた。

その時だった。
萩原が声を上げた。

「みんな逃げろ！

タイマーが生き返ったぞ！！」

取り囲んでいた班員は一目散に爆弾から離れていった。
藤原も逃げようとしたが、振り返ると、萩原が爆弾に向かっていったのが見えた。

「萩原！！」

藤原は萩原の腕を引っ張り、抱き寄せる。

爆弾から数メートル離れた辺りで、後ろから爆風に襲われた。

二人は風に押し倒され、藤原が萩原に覆い被さる形になった。