大王様と女王様【及川徹】

大王様7 ページ9

金田一が夢咲ちゃんを手伝いに行ってから、Aが酷く不機嫌そうだ。



「…………」




「ご、ご迷惑おかけしてしまい、すいませんでした！！」




そこに戻ってくる金田一と夢咲ちゃん。




「……あぁ、私も悪かったわ。ちゃんと場所教えてなかったものね」


「いえ！私が話を聞かずに勝手に勘違いしただけですから！！」


「……そう。で、金田一くんは桜ちゃんの事を手伝った……と」




じろりと金田一を見る。




「……お疲れ様」


「うっす！！」



金田一はぺこりと頭を下げてから国見ちゃんの所に向かった。



「A〜顔が怖いぞ」


「ちょっとね。もう関係ないわ。金田一も桜も潰す」


「金田一も……？」




その時、国見ちゃんが「金田一」に反応してこっちを見る。




「飛雄みたいな天才だったら楽なんだけどな〜」




そして視線に気づいたのか、口角を上げながら国見ちゃんを見た。




「ね、国見くん」



と挑発するように口パクでそう言った。






「怖ええな」


「前からだろ」


「今回は何が気に入らなかったんだろーね」



マッキーと岩ちゃんとまっつんが肩を竦めて、Aを見た。

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