2.5次元のキセキ。泉奏2 (ページ4)

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52話ページ4

先「うん…それで？」

主「それで私…奏君から逃げました。

それから…今日までの1週間、まだ奏君と喋ってないんです…。

でも、このままにしたら、ライブをこの関係のままむかえちゃうと思って…。

なんとかしたいって思ったんです…。」

先「よし、よく言った。」

と言って私の頭を優しく撫ででくれた。

先「A、奏にそれを言ってしまったという事実消せないし、元に戻せない。

言葉はな、不意に相手を傷つけてしまう、いわば凶器なんだ。

だから、生きていくためには言葉をうまくコントロールできなきゃだめなんだよ。

だからこの学園通っているんだろう？

言葉一つ、たった一言、それだけで一生の友達を失ってしまうことだってあるからね。

自分の口から出てしまった言葉は、自分でしか取り消すことができないんだ。

大丈夫。いくら凶器といえども、きちんと使えればほら？Aを励ますことができる。

これは言葉だからできること。だから、Aも奏にきちんと言葉で伝えてごらん？」

"言葉一つ、たった一言、それだけで一生の友達を失ってしまうことだってあるからね。"

私は中学校の頃、たった一言で友達から避けられるようになってしまった人を知っている。

しかも、それは冗談で放った一言だったから言った本人は避けられるだなんて思っていなかっただろう。

それゆえに、すごく納得できた。

私は…あの言葉で、本当に奏君とは友達でいられなくなる可能性だってあるんだ。

そして感じた。あの一言の重みを。

奏君がどれほど傷ついたかを。