時給いくらで買えますか？【禪院甚爾】

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甚爾side




風呂からあがって時間がたっても体は熱い


濡れたままの頭の上にタオルをかけながらテレビを眺めていると


暑そうな顔をした女が風呂場から出てきた




バイトから帰ってきてから機嫌が悪いな


変な客だったとかそんなとこだろう


別に興味はねぇけど




と思いながら椅子に座るあいつを横目で見ていると





A 「髪の毛乾かさないんですか？」





声をかけてきた





甚爾 「面倒だし暑いだろ」




A 「夏の間は良いですけど、これから寒くなって風邪でも引かれたら困ります」




甚爾 「そんなもん引かねぇよ、風邪ならお前が気を付けとけよ」




A 「なんで私だけなんですか」





こいつこの前のこと忘れたのか？





甚爾 「お前に風邪をひかれるのは死ぬほど面倒だからだ」





熱出して訳わかんねぇことを喚かれるのはごめんだ


もしまた出て行けと言われたら絶対出て行ってやるからな






A 「別に私もドライヤーねんて好きじゃないですよ、暑いし髪が長いと時間がかかりますし」




甚爾 「じゃ切ればいいじゃねぇか」




A 「はぁ、そんな簡単に切れないですよ」





ため息のつき方からして不機嫌が加速したな





甚爾 「理由は」




A 「黒髪ロングって人気あるんですよ、客ウケがいい」





分かってはいたがしょうもない理由だな





甚爾 「へー」




A 「なんですか、その何か言いたげな相槌は」




甚爾 「別にそんくらい自分の好きにすればいいだろって思っただけだ」




A 「そうですか、」










その後特に会話もなく2時間が経過した






いつも通りやることも無く


そろそろ寝ようかと目を閉じたとき








A 「あの、、ちょっと質問してもいいですか？」






タイミング悪く女が話しかけてきた







甚爾 「、、なんだよ」





嫌がらせとしか思えないタイミングに若干苛立ちながらそう返すと














A 「甚爾さんはロングヘアかショートヘアどっちが好みですか？」




甚爾 「は？」





なんだその質問は





A 「私は真剣に聞いてるので真剣に答えてください」




いや、真剣な内容には思えないが




甚爾 「長すぎるのは邪魔だな」





一応真面目に答えると





A 「じゃあ好みの髪色は？身長は？体重は？お尻も胸も大きい方が好きですか？」





嵐みたいに次々質問を飛ばしてきやがった


何なんだこいつ

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