時給いくらで買えますか？【禪院甚爾】

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甚爾side






1週間後、












ドンッ、





目覚まし時計の音の後に聞こえる鈍い音




めんどくせぇ女が落ちる音







A 「、、んん、、、」







いつもと同じ朝の光景



飯が出来たら女が起こしに来るだろう、と再び眠りについた



















次に目を覚ましたのは10:00




女が家を出ていく時間はとっくにすぎているのに




さっきと変わらず床に落ちたままの女







甚爾 「おい、」






声をかけても反応無し


寝てんのか？






甚爾 「おい、家出なくていいのか？」






A 「、、っ、い、、、」







甚爾 「あ？」






もぞもぞ動き出して何かを言った女



声が小さすぎて聞き取れないので



聞き返したら







A 「うるさいです！！言われなくても、、わかってます、！！」






そう言って立ち上がった


トイレに向かっているんだろうが、



ふらふらと左右に揺れながら歩く理由は寝起きだから、だけでは無さそうだ






甚爾 「なんだ、？」






トイレから出てきた女はもっとふらふらで




壁にもたれかかっている始末




顔も心無しか赤い






甚爾 「、、大丈夫か？」






A 「問題ない、です、、いってきます、」






そう言ってパジャマ姿のまま玄関に向かった女



頭が回っていないのか







甚爾 「おい、」






さすがにヤバそうなのでベッドから降りて女を引き止めた




肩を引っ張った訳だが、






甚爾 「熱か？」






異様に熱い体と息が上がっている様子






A 「そうです、熱出てます、、一昨日の客のせいです、、ほんとムカつきます、あの人、帰り際に『風邪っぽいから移しちゃったらごめんね』とか言いやがったんです、、これで、2回目です、それにあの人気持ち悪ことばっかするので、絶対、ブラックリストに、ぶち込んでやります、、」





はぁはぁと暑い息を混じえながら愚痴をこぼした女


熱の原因はどうでもいいが






甚爾 「寝とけよ、そんなんでどこも行けねぇだろ」





気遣いみたいなもんでそう言ったのだが、





A 「行きますよ、行かないとダメなんです、、授業の出席点大事ですし、テスト前なんで休みたくないです、、バイトも、行かないと、、お金稼がないと、ダメなんですよ、！」





そんななりでも行こうとする女






甚爾 「無理だろって、大人しくしとけ」

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