128 ページ34
Aside
夏油 「ありがとう」
A 「うん」
コーヒーとココアを交換して、それっきり
何も喋らずに立ち去った
部屋に戻って、その辺に百々愛を置く
ベッドに腰掛けながらココアの缶を開けた
1口飲めば、ぬるくなった甘さが広がった
それもさっさと飲み干して横になった
A 「はぁ、」
目を瞑れば昨日の事を思い出してしまう
___『傑、コイツら殺すか?今の俺なら多分何も感じない』
『いい、意味が無い』___
あの時、傑が来なかったらきっと私は信者達を殺してた
意味はあると思った
一緒にいた悟はそれを止めなかったし
それなのに入ってきた傑の顔を見たら
わからなくなった、
何となく傑には見られたく無かった気がして、
冷静じゃ無かった、という訳では無い
はっきり意識はあったんだ
自分の力に気づいてしまって、それをどう使ってやろうかと
考えてたんだから、
気付かない方が良かった物に気付いてしまった
A 「っ、、、」
また涙が溢れてくる
理子や黒井さんに対するものか、
自分に対するものか、
もっと別の事に対するものか、
ただただわからなかった
早く忘れてしまおう
いつもみたいに、考えるのは辞めにして
寝ればきっと忘れられる
忘れたら楽になれる
考えないで
もう何も、
いつもみたいに都合の悪い事は頭の隅に詰め込んで
鍵をかけて置いておけば
もう大丈夫だから、
今までもそれで大丈夫だったから、
______________________________
彼女の悪癖ので溜め続けられた“考えたくない事”
忘れたつもりでもずっと心に根を張っている
幼少期からずっと蓄積されたそれは
もう飽和寸前
自分を守るための悪癖が、
自分を蝕む温床へと成り果てている事に
彼女はまだ、気付いていないのだ
433人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きゃりー(プロフ) - 若葉さん» 日課にまでして頂けるなんて、!!嬉しい限りです😭😭 (10月4日 21時) (レス) id: 9485feed94 (このIDを非表示/違反報告)
若葉(プロフ) - 続編も楽しみです!更新される度にすごく嬉しくて毎朝電車で読むのが日課です✨1日頑張るパワーになってます!青春×切なさ最強すぎます(;_;) (10月2日 23時) (レス) @page50 id: 07621e18e2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - きゃりーさん» 本当です! (8月31日 16時) (レス) id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
きゃりー(プロフ) - ゆかりさん» 頑張れ五条!!って感じですねぇ (8月31日 13時) (レス) id: 9485feed94 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 寧ろ悟に押し倒して欲しいくらい (8月30日 16時) (レス) @page34 id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:きゃりー | 作成日時:2023年8月16日 12時