それでも空は 3 【夏油傑】【五条悟】

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No side







呪力の大元は負の感情




印道Aがこの時感じた負の感情は



今まで彼女が感じたあらゆる感情をはるかに超越したものだった







故に触れてしまった



自身の呪力の縁に



それと同時に彼女の中に巣食う者の呪力の縁にも







何度も死の際に立った彼女を獏は治した


おかげで彼女の体に獏の呪力は蓄積された







自身と獏との境界線に触れたのだ



彼女も五条と同様に呪力の核心を掴んでしまのだ








加えて10年かけて彼女に刻まれた獏の術式



他人の呪力に干渉できる彼女自身の術式







彼女は今、全てに気づいてしまった







身に余る力、疲弊しきった精神










限界を超えた脳からドバドバ出てくるアドレナリンのせいで彼女の興奮は高まっていく











五条 ｢、、｣







理子の遺体を抱えて部屋に戻ってきた五条




Aの視線が五条へ向けられることはなかった



きっと気づいてもいない














Aが何をしようとしているのかを五条は察した





五条自身、Aと同じ気持ちだったのかもしれない






しかし、彼には判断ができなかった






止めてしまえばきっと彼女を否定する事になる



好きにさせてしまえばきっと彼女は彼女でなくなってしまう




そんな気がして




何が正しいのか








彼には(・・)判断できなかった














A ｢領域展開____










彼女が一線を越えようとした時、







バタっ、








再び扉は開かれた

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