それでも空は 3 【夏油傑】【五条悟】

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Aside







気を失ってた、






それほど古くない会話を思い出した







ああ、そうか、





コイツの事だったのか






あのカス(・・)が唯一褒めた人間






「甚爾くんを理解してるのは俺だけや」





何百回だって聞いたセリフだ






ははっ、そりゃ理解しない奴らを軽視するよね







呪力0、術式無しのフィジカルギフテッド、






術式至上主義の禪院家で存在を否定された男






あいつが“禪院甚爾”だ
















意識が飛んでた時間はそう長くないはず、



骨は大丈夫






A 「行かないと、」






そう思いながら、若干ふらつく足取りで元の場所へ向かって歩いた









「なんだ、まだ動けたのか」







めんどくせぇと言いながらそいつは呪霊の口から呪具を取りだした







A 「あんた禪院甚爾でしょ、立派な禪院家様(・)がこんなとこで何やってんだか」






甚爾 「あ？」






その反応、


当たりだ






空気がピリッと痛いな






甚爾 「お前は確か、、、」






何かを思い出そうと頭を掻いている






甚爾 「あー、そうかそうか、お前の名前あの家の奴か」






その何かを思い出したのかニヒルに笑いだした






甚爾 「ゴミ溜め(・・・・)に生まれた者同士、仲良くしようぜ」








その見え見えの挑発に乗って一気に距離を詰める








A 「禪院家(あんたら)と一緒にしないで」







ｷｨﾝｯ







甚爾 「そうかよ」







百々愛の変形は刀


1番使い慣れた形だ




攻撃の重さで勝負するんじゃなくて攻撃の速さで仕掛けた方がいい






ｶｷﾝｶｷﾝｯと、刃物のぶつかり合う音が響く





攻めの姿勢を崩さずに


もっと速く、




呪力をもっと回して肉体の強化に充てる








A 「っ、」







奴は攻撃を受けながら後ろに下がってる、




押してる、のか？




なんの動きだ







やけに距離を取りたがる奴と距離を詰めたい私










１０ｍ程移動したとき




あれは、、、





あるものが目に入った

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