素直な君と、素直じゃない僕。 (ページ34)

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34 Chenle side. ページ34

「...」

美容室でヘアセットとメイクが終わり、今はラジオ局へ移動中。

そんな移動中の車の中でも、相変わらず無言のチソン。

その空気を感じとって、他のメンバーも誰も話さない。

こんな空気でラジオって大丈夫かな？
まぁみんなプロだし、ちゃんとやってくれるだろうけどさ。

そんなことを考えていると、俺らの乗った車が信号で停車した。

その瞬間、いきなりジェノヒョンが大きな声をあげた。

「あ！！！！！！」

窓の外を見て目を丸くしている。

「チソンア！Aさん！」

は？Aって誰？

そう思ったがみんなが一斉に見るもんだから、俺もつられて窓の外を見る。

みんなの視線の先には、女子高生がひとり。

てくてくと道端を歩いていた。

「誰？」

俺の問いかけには誰も答えず、みんなが食い入るようにその女子高生を見ている。

かわいいけど、特別美人ってわけじゃないし、
芸能人ではなさそう。

「ねぇ誰なのってば」

「チソンの彼女」

「はぁ！？」

ジェノヒョンの言葉に思わず大きな声が出る。

「ちっ...！ちがうってばヒョン！！ただの幼なじみだよ！！！」

「ヤー照れるなよ」

「本当に違うってば！！！」

チソンをからかって遊んでいるヒョンたち。

必死に対抗しているチソンは耳が真っ赤。

「で、本当は？」

「彼女！！！！！」
「幼なじみ！！！！」

どっちだよ...。

まぁチソンの様子を見る限り、彼女ではなさそうだけど、

“ただの幼なじみ”でもなさそう。

チソンの様子が最近おかしいのって、あの子のせい？