素直な君と、素直じゃない僕。 (ページ12)

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12 You side. ページ12

小さい頃から一緒で、

ヒヨコみたいに小さな体

小さな手

小さな口

いつの間に大きくなっちゃったの？

パクチソン。

-

「おっはよーございまーす！」

チソンの家の玄関を、勢いよく開ける。
まだ朝の7時。
学校に行く前にチソンを起こしに来た。

いつも一緒にいれないぶん、
少しでも一緒にいたいから。

「Aちゃんおはよう～！
ごめんけど、チソン起こして来てくれる？」

「もっちろんですとも！
そのつもりで来たもん！」

チソンオンマに言われ、私は胸を叩く。
ルンルンでチソンの部屋へ行くと、
一応ノックを3回。

"コンコンコンッ。"

「....寝てるね。」

返事のないドアの向こうに、寝てると確信した私は部屋へ入る。

ベッドからはみ出し気味の体制で寝てるチソンの横に座る。

金髪に染められた髪の毛はキラキラと朝日に輝いている。

「パーマじゃなくて、巻いてあったのね。」

そう思いサラサラの金色の髪の毛を触る。
「ん～。」と言いながら、頭を振るチソン。

「チソナ～朝だよ。
起きて。」

私が耳元で言うけど、チソンはピクリともしない。

「チソン～。」

そう呼びながら布団を軽くめくると、

「きゃっ。」

いきなり腕を引っ張られて、
思い切りチソンにダイブする。

「え？え？チソン？」

チソンは私を抱き枕のようにしてスヤスヤ眠る。

「ん～...気持ちい～...。」

なんて言いながら私の胸に顔をうずめる。
ちょ、このエロガキ！
そう思って、離れようとするけど、
ビクともしない。

「チソン～！」

私はヒヨコくんの名前を何度も呼ぶ。
でも一向に起きてくれない。

間近で見ると、
チソンの肩とか首とか少しだけ男の人、
って感じになっていて、

あれ肩幅こんなにあったっけ？

さらにこんなに強い力に抱きしめられて....

少し前だったら振り払えたのに。

ダメだ、さすがの私も恥ずかしすぎて
変な汗をかいてしまう。

泣いちゃいそう。

お願い起きて！
強く思った瞬間にチソンの口が開く。

「......A、ヌナ～。」

ボッと顔が赤くなるのが自分でもわかった。