恋してこんな (ページ17)

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全員思いは一緒だった。

ファンが敵に見えるなら一緒に戦ってやる。

ベストが出せないなら導き出してやる。

だって俺らが守りたいものってファンももちろんだけど

何よりもメンバーを守らないと。

1人でもかけたらいけないんだから。

それからAにとって何が怖いのか解明するために
一旦SNSを休止、管理を全てマネージャーに。

プレゼント類は全てチェック。

もちろん手紙も。

『スタッフさんの負担が増える』

とAが漏らすと

スタッフ｢私たちにもAさん守らせてください？｣

『、、、っっありがとうございます、、』

『あっとおる、、、今日空いてる？』

徹｢空いてるけど｣

『ご飯行かない？』

徹｢うん｣

度々Aからご飯に誘われることはあっても

真剣な顔で誘われるとこっちも構えるし、

“守りたい”そう思ってから2人で居るとぎごちなくなる。

徹｢なんか話とかあった？｣

『んーまぁ』

『私ね別れたの。』

徹｢えっ誰と｣

『モデルさん』

『いつも“俺じゃない誰かが好きなんだろ”って言ってね振られるの。そのタイミングとあの、SNS？がエスカレートして怖くなっちゃった』

しらなかった。

Aがモデルと付き合ってたなんて。

『誰と重ねてるんだろうね。分かってる気がするけど分かりたくない気がする。』

徹｢それは誰ってきいてもいいもの？｣

『それはナイショだよ』

『徹はさ？初恋って叶った？』

徹｢俺の初恋ね、今も恋してる忘れられないよ｣

『ふーん。そっかぁしあわせだね、その人』

自然と出た今も恋してるって言葉。

傷付いてるAを放っておけなかったけど、

メンバーとしてだけじゃなかった。

きっとまだAの事が好きなんだ。

いや、初めて好きだと思ったあの頃から

俺はAが好きなんだ。

『こんな話メンバーにするのはどうかと思ったけど
徹ならいいかなって。』

なんだかてれちゃうね！

って笑った彼女は今まで見た笑顔の中で

とても儚くて綺麗だった。

『今日は飲ませてね』

なんて言ったAは

何かを忘れるかのように次々とお酒を口へ運び

気が付けば寝てしまっていた。

徹｢いや、どーするよ｣