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009. ページ10

貴方side


−−今は一ノ瀬先生の数学の授業のはずなんだけど……。

私の前の席の真田くんと西田くん、そして市原くんが席にも座らずスマホを見て騒いでいた。

こっちは授業に集中したいのに。

「おいそこ!授業中だぞ!」

痺れを切らした一ノ瀬先生が真田くんに注意した。

けれども、彼らは静かにするどころかヒートアップしていく。

「真田!いい加減にしろ!お前のお兄さんは優秀な成績でこの学校を卒業されたんだぞ!お前は悔しくないのか!」

「兄貴と比べるんじゃねぇ!」

そう言うと、真田くんは椅子を持ち上げて窓ガラスを割った。

『……っ、』

真田くんが椅子を振り上げた拍子に、真田くんの肘が後ろに座っている私の頭に直撃し、その反動で私は椅子から転げ落ちた。

私が痛みに悶絶していると、嶋田さんが教室に入ってきたかと思えば、一ノ瀬先生に拳を振り上げている真田くんに手錠をかけ、そのまま引きずるようにして教室から出て行った。

騒然とする教室内。

「A、大丈夫!?」

皆より先に駆けつけてくれたのは、学級委員長を務め、親友でもある香澄。

その後ろから恭子、そして奈美が来た。

『……大丈夫。頭ぶつけただけだし。……っ!』

そう言ったそばから頭痛が激しくなり、私は床に倒れ込んだ。

「A?A!?しっかりして!!」

−−涼子ちゃんに余計な心配はかけたくなかったんだけどなぁ。

そう思っているうちに、目の前がチカチカしてきた。

「先生呼んでくる!」

教室を出て行こうとする香澄の制服の裾を少し引っ張れば、固まってしまった。

『ダメ……』

−−涼子ちゃんに迷惑かけちゃうから……。

「と、とにかく先生呼んでくるから!」

香澄は私の手を強引にはなすと、教室を飛び出して行った。

クラスの子たちが声をかけてくれる中、私の意識は闇へと吸い込まれていった。

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マナ - aymksbさん» おはようございます? (2021年5月29日 11時) (レス) id: d981f8438b (このIDを非表示/違反報告)
aymksb(プロフ) - ハナさん» どうぞ (2021年5月19日 18時) (レス) id: ceaa7fc47e (このIDを非表示/違反報告)
ハナ - aymksbさん» こんばんは…質問いいですか? (2021年5月19日 17時) (レス) id: 6153e9bd6b (このIDを非表示/違反報告)
マナ - aymksbさん» こんにちは・・・ (2021年5月6日 16時) (レス) id: 476929651f (このIDを非表示/違反報告)
レム - aymksbさん» 作品の一番大事な事を書くとしたら何かわかりますでしょうか? (2021年4月5日 17時) (レス) id: 59a18b3b65 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:aymksb | 作成日時:2021年2月25日 18時

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