青のSP〜学校内警察・嶋田隆平〜

017． ページ18

貴方side


私は幸い軽い脳震盪だけで、病院に搬送された次の日には退院の許可が出た。

万が一のために、と処方された痛み止めを持って登校すれば、校門の前にはマスコミが張っていた。

『えっ、何』

−−関係のない生徒にまで声かけてるし……。

何とか人混みの中を通り校舎へ向かう。

そして教室へ入れば、男子女子関わりなく声をかけてくれる。

「上原！大丈夫なのかよ」

『ありがとう、大丈夫』

「何かあったら言ってね？」

『うん、ありがとう』

みんなの言葉に答えながら自分の席に着いたとき、真田くんが私の前に立ち、いきなり頭を下げた。

「上原、すまん！」

『えっと……それ何に対しての謝罪？』

理由はわかっているけど、私はわざとらしく聞いてみた。

「上原が病院に運ばれたって聞いて。……許してもらえないのは分かってる。でも−−」

『……いいよ、許してあげる』

「ちょっとA。こんな奴許さなくていいよ」

香澄たちがそう言ってくるけど、真田くんはきちんと反省している。

『事故だったんだし。それに他は何ともないし』

「……」

『じゃあさ、いつか何か奢ってよ』

「……わかった」

『今更だけど、これからよろしくね』

「おう」

こうして私たちは仲直り−−というほどでもないけど−−ができた。

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