青のSP～学校内警察・嶋田隆平～ (ページ13)

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NO side

その後嶋田は木島校長に呼び出され、指定された会議室に向かった。

「嶋田さん！私の許可なくいきなり逮捕するなんて、どういうことですか！」

木島は嶋田に詰め寄り言った。

「彼のしたことは立派な違法行為です」

「だからって相手は中学生ですよ？」

「校長先生になんと言われようと、私は自分の判断が間違っていたとは思いません」

嶋田はぴしゃりと言い放った。

「一ノ瀬先生、真田くんを挑発したって本当ですか？」

そこへ生徒に確認をしていた浅村が会議室に入ってきた。

「……」

しかし一ノ瀬は黙ったままだ。

「クラスの生徒が証言しています」

「私は別にそんなつもりは……」

浅村はしらを切る一ノ瀬に真田の過去を話した。

真田は小学生の頃、図工の版画の絵を担任に笑われ、彫刻刀で傷つけていた。

理由は－－兄と比較されたから。

今回も一ノ瀬が兄の話を持ち出したことで発生したものだった。

「担任の責任を果たしていないあなたに、そんなこと言われたくありませんね」

浅村は何も答えられなかった。

「私は以前からお願いしていたはずです。真田をどうにかしてくれって！」

「私の指導ができていなかったのは、本当に申し訳ありません。ですが、彼の将来のためにも、今回のことは許してもらえないでしょうか？」

浅村のお願いに一ノ瀬は、嫌です、と即答した。

「やっと真田を排除できたんだ。もう二度と振り回されたくはありません」

「やっと(・・・)？」

「じゃあ、君わざと……」

先ほどまで口を開かなかった校長の木島が一ノ瀬に、嶋田に真田を逮捕させることが目的なのかと問いただすも、一ノ瀬はまた黙ってしまった。

「答えなさい！」

木島の催促で、一ノ瀬はやっと口を開いた。

「楽になりたかったんです。私をバカにする奴が捕まれば、みんな言うことを聞くようになると思って……」