青のSP〜学校内警察・嶋田隆平〜

044． ページ45

浅村side


「今度という今度はホントに嫌になった」

連行されて行く青木先生を見送っているときに、私の隣に立っていた水野先生が言った。

「水野先生……」

「なんかもう疲れちゃった。学校辞めようかな……」

「辞めたければ辞めればいい。生徒なんて所詮他人の子どもなんですから」

青木先生をパトカーに乗せ終えたのか、嶋田さんが近づいてきて、水野先生と私に向かって言ってきた。

「なんてこと言うんですか？水野先生、今投げ出していいんですか？」

水野先生を引き止めようと声をかける。

「誰に咎められようと楽な道を選べばいい。あなたの自由だ。そしてこの生きにくい世の中を、教え子たちに引き継げばいい」

そう言い残して嶋田さんは去っていった。

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