14.勘違いさせるようなこと ページ14
金曜日と土曜日に安田くんにお世話になって、特に何もせずに日曜日が終わると思いながらテレビを見ていたら10時頃にいきなりスマホがなった。
スマホを鳴らした相手は大倉くん。
そのまま通知を押しちゃったから返事をして金曜日にご飯を食べに行くことになった。
…大倉くんの時はお酒飲まない。
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『Aさんおはようございます』
「おはよう」
月曜日。たまたまエレベーターホールで会った。
エレベーターに乗る人が他に誰もいなくて何となく気まずい。
『…大倉とご飯行く時はお酒やめてくださいね』
「え、」
『俺がいないところでお酒飲んだらあかんから』
「安田くんさ、私の事先輩だとしか思ってないでしょう?」
「そうやって勘違いさせるようなこと言うのやめて」
『…いいですよ。Aさんなら勘違いして。』
私が注意したはずなのに、どういうこと?
全然分からない。
朝だからまだ頭が働いてなくて考えられないだけ。
働かない頭で考えているうちに着いていたみたいで、
『…お先に失礼します』
安田くんに逃げられた。
とりあえずエレベーターから降りてぼーっとしてた。
《Aさん?》
そう呼ばれて横を向けば
「…あ、大倉くん。おはよう」
さっきの安田くんの言葉はもう気にしない。
「じゃあね、私こっちだから」
そう大倉くんに向かって言って別れようとしたら手首を掴まれた。
《俺でよければ話聞きますよ、》
大倉くん越しに会社の人が見えたから大倉くんの手を離して
「大丈夫、ありがとう(ニコッ」
今度こそ自分の部署に入った。
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作者名:理沙 | 作成日時:2021年9月19日 11時