好き以上の言葉なんて (ページ21)

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◎ ページ21

安田side

「･･･ヤスさんって」

「名前なんていうの？」

「そういえば聞いてなかったなって思って」

『安田章大』

「･･･安田さんか、」

「だからヤスって呼ばれてるのかー」

『せやで』

BARであった子に俺の本名教えたことなかった

『･･･Aさんが初めて』

「･･･ん？なにが？」

『俺の本名教えた人』

「･･･え？何言ってるの？笑」

『マルから聞いたことない？俺の話』

「･･･ない」

『初めてゆーか、BARであった人に本名を教えたことなかった』

「･･･なんで？」

『そんな気になるん？』

『それ聞いたら俺の見方ずいぶん変わってくると思うで』

「･･･いいよ」

『俺な、あのBARで』

『･･･夜の相手探してんねん』

『夜は暇やし、溜まるし』

『かと言って彼女作んのもめんどくさいし』

『だから、一夜だけの相手を探しとった』

「･･･そっか」

「･･･あの日私に話しかけたのも」

「そのためだった、のか」

「･･･そっか」

結構わかりやすく凹んどる

「あ、私の家ここだから」

「送ってくれてありがとう」

『･･･あの日』

『Aさんとあってからは』

『俺は遊んでないから･･･』

『･･･ごめん、おやすみ』

って言って俺も家に帰った

大倉が帰った原因は俺やな

多分、俺が抱きしめとるのを見たんやろうな

なんとなく感づいとったよ

大倉が

Aさんのことが好きなんやって

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