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＊ ページ39
「騒ぐなよ」
という男の声。いつもならこんな素人一発でダウンさせられるのだが、体が動かない。恐怖なのか不快感なのか感じたことのない気持ちに体が震える。
男の手がTシャツをまくり、お腹、胸と移動し、もうだめだと思った時、男が呻き声を上げた。
「お前ふざけんなよ！」
と男の胸ぐらを掴んでいるのはジャッキーだった。
「ジャッキー…？」
と涙で霞んで姿はよく見えないが、優しくてちょっといがらっぽい声に安心したシェリーは床にへたり込んだ。
「卑怯な汚い手でうちの子に触ってくれたみたいやな？覚悟できてんねやろな？」
と怒鳴りつけるジャッキーの声にだんだん周りが異変に気がつき始める。
男は、ジャッキーの迫力に押されて這いつくばりながら逃げていった。
「シェリー…もう大丈夫や…大丈夫…なんもされてないか？」
と自分のパーカーをシェリーの肩にかけて抱き寄せ優しく何度も何度も大丈夫と言い続けた。
とりあえずシェリーを連れて店の裏口から出た。
「あいつほんと気持ち悪かった…ギュッてして！上書きして！」
と涙を流すシェリーを優しく抱き寄せるジャッキー。
「もう俺しか思い出せへんようにしたる」
そういうと、優しく何度も甘いキスを落とした。
逃げた痴漢はガムとエースに追いかけ回され、精神的に半殺しにされた。
___あの店、番犬が1匹増えたらしい
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作者名：相楽麗
| 作成日時：2021年2月16日 0時
