始末屋さんの甘い誘惑～8UPPERS～ (ページ4)

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「あ？お前なんだよ。今俺はその子と話してんだよ」

とガムを睨みつけるが背の差から見上げる形になり非常にカッコ悪い。

「聞こえへんかった？"うちの子に"何してんねん。お前みたいな汚い手で触ってええ子やないねん。わかったら早よ帰って寝ぇや」

と眼圧だけで失神してしまうのではないかというほどの勢いで相手を睨みつける。

そんなガムに気圧され、一歩二歩と後ずさり

「に、二度と来るかこんな店！」

と捨て台詞を吐いて男は人混みをかき分けながら逃げて行った。

「シェリー遅くなってごめんなぁ」

と眉毛をハの字にしてシェリーを抱きしめる。

「ううん。ありがとう。ガムが来てくれて本当によかった」

とガムの胸に顔を埋めぎゅっと抱きしめ返す。

「おい、ガム！お前1人でええカッコすんなや！」

と遅れて現れたのは上半身裸のエースだった。

他の客と喧嘩をしていたが、さっさと終わらせてシェリーのもとに飛んできたようだ。

そんな3人の様子をカウンターから観察していたジャッキーは、

「あれは完全にボディーガードやな」

と苦笑い。一方ジョニーは、

「ボディーガードというより…」

この後に続く言葉は店内の音楽によってかき消されてしまった。

が、しばらく客達の間である噂が広まっていた。

___あの店には2匹番犬がいる