始末屋さんの甘い誘惑～8UPPERS～ (ページ11)

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プリン【紫】ページ11

ドンっ

壁際まで追い込まれたシェリーの顔の横に勢いよく付かれるジャッキーの右手。いわゆる壁ドン。

なぜこんなことになっているのか。

それは遡ること30分前。

鼻歌まじりに2階からホールに降りてきたシェリー。
何かジュースでも飲もうかと冷蔵庫を開けると、

「はっ！プリン！」

黄金に輝くカスタードプリンを発見したのだ。

あたりを見回し誰にも気が付かれないようにプリンを手に取ると素早く蓋を開けて一口頬張る。

「ん～幸せっ！」

と1人キッチンの陰で楽しむシェリー。

すると上から、

「シェリーそんなところで何してるん？」

とジョニーに見つかってしまった。

慌ててプリンを隠すシェリーだが、ジョニーに回り込まれすぐにバレる。

「ん？待ってそれ…ジャッキーのちゃう？」

と言うジョニーの言葉に固まるシェリー。

恐る恐る蓋を確認すると小さく「ジャ」の文字。

「あぁぁぁ！やっちゃった。どうしよう」

とジョニーにしがみつき泣きそうなシェリー。

「素直に謝るしかないなぁ。ほとんど食べてもうてるし…」

と気の毒そうにシェリーを見るジョニー。

「2人してそんなところで何して…それ俺のプリン…」

とタイミング悪くジャッキーが登場しプリンを見つめる。これはやばいと逃げるジョニー。

「ちょっ、ジョニー…ジャッキーごめん！名前書いてあるの気が付かなくて…」

と慌てて謝るシェリー。