始末屋さんの甘い誘惑～8UPPERS～ (ページ9)

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ピンチ【黄】ページ9

「あいつどこ行ったんや…」

と必死になってシェリーを探すエース。

今日は大した案件じゃないということで、エース、マック、シェリー、トッポの4人で敵のアジトに乗り込んでいた。

マックとトッポは敵のパソコンのデータを盗み取る役目。

エースとシェリーは借用書が保管されている倉庫をトッポお手製の爆弾で爆破する役目。

二手に分かれて仕事をしていたのだか、途中で敵に見つかりシェリーと逸れてしまったのだ。

まず倉庫の爆破よりシェリーということで探し回っているのだが全く見つからない。

とその時、近くで銃声が2発聞こえた。

1発はシェリーが愛用しているベレッタのもう1発は聞き覚えのない銃声だった。

エースは最悪な想像で頭をいっぱいにしながら銃声の方へと走り出した。

角を2つ曲がり見えた部屋に駆け込む。

そこで見た光景は、血を流して倒れる男としてその傍に立つシェリーの姿だった。

「シェリー…よかった…」

と駆け寄り力強く抱きしめる。

「エース？大丈夫だよ？置いて行ったりしないから」

そう言ってエースの頭をわしゃわしゃっと撫でた。

「銃声してシェリーの銃ともう1発聞こえて…本当に生きた心地がしなかった」

ともう一度シェリーを強く抱きしめる。

「俺から離れんな。自分のこと強いと思ってるかもしれんけど、俺にも守らせてや」

と少し悲しそうに呟く。

シェリーはエースの気持ちを痛いほどに感じ静かに頷いた。

「トランシーバーオフるの忘れてんで～」

と突如イヤホンから聞こえてくるマックの声。