58 ページ8
.
「おお…セルカ……」
「確かにな、そうだな…」
ナムジュニヒョンとユンギヒョンが特に重そうな表情で呟く。
そうだ。
このヒョンたちは元々hip-hopの為に集まった人たちだった。
慣れないことに肩を落とすのも頷ける。
俺もわかりますその気持ち。セルカって何。
「ヒョン苦手ですか?俺が監督しますよ!」
「あー、頼むわ」
「俺も!俺も!!監督したい!」
「95年生’sが監督か〜心強いね」
「はい!安心してくださいホソギヒョン!セルカのノウハウを伝授します!」
95lineで肩を組んで、任せてください!と胸を叩いて主張する姿は、高校2年生の少年らしさがありとても可愛いなと思ってしまう。
ジミニヒョンは可愛いよりもかっこいいを目指す人だからたぶん言ったらシメられるのでお口はチャックだ。
「ジンヒョンとジョングクも!Aも!練習してね!?」
「あっ、え?はい!」
名前を呼ばれて反射的に俺も返事してしまったが、ジンヒョンやジョングクのビジュアル担当と同じラインに抜擢されたことにびっくりする。
思わずジミニヒョンに顔を向けて「俺もですか?!」と詰め寄ると、
「そう!Aも!何当たり前のこと言ってんだよ!」
お前かっこいいんだからな!と頰をぐりぐりと撫でまわされた。
「Wマンネしてかっこいいんだからな〜、防弾少年団の武器だよ、武器」
「そう!ホソギヒョンの言う通り!武器を磨くんだジョングガ!A!」
隊長のような言葉を発するジミニヒョンに触発され、おどおどとしながらだが俺とグクも隊員口調で「了解です」と返した。
だけど、俺もビジュアル担当だなんて……ギャグ要員かよ…。
予想もしなかった役割に少し緊張する。
いや、大丈夫、大丈夫だ。
メンバーはよく「かっこいい」と声をかけてくれるんだ、大丈夫だ、自信を持てA…
「ねえA」
「え、あ、何?」
隣にいたグクに声をかけられ、ハッと顔を上げる。
「賭け。俺の勝ちでしょ?」
にんまりと勝ち誇った顔で俺を見てくるグクに「あっ」と思い出す。
そうだった、そういえば賭けてた。
「割と時間かかっ……」
「かかったよ」
「はーい…俺の負け」
「っしゃ。じゃあ帰ったらマッサージしてね」
「了解です、ちょんじょんぐう〜」
俺の肩に手を置き、「よろしく」と楽しそうに言うグクは中学生の顔じゃなかった。
「あ、A。Aはかっこいいよ」
「…あのさあ」
突然そういうこと言うのやめてくれない?
.
892人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いおり - 心がほんわかする……。これからも楽しみにしてます!待ってます! (2021年2月23日 2時) (レス) id: 0fd6172cb6 (このIDを非表示/違反報告)
ガム(プロフ) - KIKIさん» KIKIさん、温かいコメントありがとうございます…!KIKIさんも、当小説を待ってくださっていた読者様の1人なのですね…!本当に嬉しくて涙が溢れます。お言葉を励みに、更新を頑張っていこうと思います。よろしくお願い致します…! (2019年8月9日 6時) (レス) id: 554fee7141 (このIDを非表示/違反報告)
ガム(プロフ) - レイさん» レイさんありがとうございます…!とても久しぶりの更新でしたが、待ってくださっていた方がいらっしゃることに嬉しさで涙が溢れました。少しずつになってしまうと思いますが、更新頑張っていこうと思います。よろしくお願い致します…! (2019年8月9日 6時) (レス) id: 554fee7141 (このIDを非表示/違反報告)
ガム(プロフ) - Sisselさん» シセルさん、本当にお久しぶりです。とても励みになるお言葉ありがとうございました…!空いていた期間、ずっとシセルさんのお言葉を励みに、更新は出来なくとも書き続けることが出来ていました。本当にありがとうございます…!また、更新していけたら、と思っています (2019年8月9日 5時) (レス) id: 554fee7141 (このIDを非表示/違反報告)
ガム(プロフ) - 今野さん» 期間が空いたお返事になってしまって本当にごめんなさい。今野さん、コメントありがとうございました…!本編共々展開していくことができたらいいな、と考えております。展開出来るように、したい…! (2019年8月9日 5時) (レス) id: 554fee7141 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ガム | 作成日時:2017年10月3日 22時