[ 摂津万里 ] bitter or sweet ! [ 兵頭十座 ]

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「 はあ？違うし 」



なるべく平然を装って言った 。



「 は 〜 ？お前絶対俺のこと好きだったじゃん 」

「 いつの話よ .. 」

「 ３歳くらい 」

「 んな事覚えてるわけないでしょ！？ 」



私が思わず叫ぶと 、その場が一気に静かになる 。

ああ 、なにこの誤魔化そうとすれば誤魔化そうとするほど泥沼に使っていく感じ .. 。



「 .. 俺の初恋の相手も今となっちゃ俺の事覚えてねぇ 、初恋なんてそんなもんだ 」



口を開いてくれたのは古市さんだった 。

初恋なんて 、そんなもん 、



「 そうですよね 、 」

「 俺っちそんな事ないと思うっス！ 」

「 太一？ 」

「 俺っちはまだ覚えてるし！さきょにいだって覚えてるじゃないっすか！ 相手が忘れてても 、自分が忘れてなければ 、初恋は大切な思い出っすよ！ 」



うわ 〜 、泣きそ .. 太一めっちゃいいことはいうやん 。

臣さんが " 確かにな " と言って頭を撫でれば嬉しそうに笑う太一を見ていれば 、急に両腕を引っ張られた 。



「 ... 何してんだよ兵頭 、離せや 」

「 あぁん？てめぇが離せ 」

「 ...へ？ 」



両サイドにいた２人に手を取られれば 、２人は一向に離す気配が無い 。

これ 、私の両腕引き裂かれるやつじゃね ？





「 いい加減どっちか離してよ！？ 」





あれから数分が経過しても 、２人は１歩も譲らなかった 。

十座が離さないのは分かるけど 、
万里が離さない意味が分からない .. 。



「 ねえ 、万里 、何のよう？ っていうかこれから十座と約束あるんだけど .. 」

「 家まで送る 。もう暗いだろ 」

「 俺が送るからいいんだよ 、」

「 お前何かに大切な幼馴染託すわけねぇだろ 、
それに家に取りにいきたいもんあるし丁度いいんだよ 」

「 うるっせぇ！ジャンケンで決めろ 」



古市さんの一言で一気に静かになる２人 、すごいな古市さん 。

やっと両手が解放されれば 、あ " 〜 、っと脱力する 。
すると 、上から " お客さん？ "という声が降り掛かってきて 、上を見上げれば 、



「 た 、るち .. 」



王子様みたいな笑顔をかますたるちがたっていた 。



「 ていうか万里と十座なにやってんの、めっちゃあいこ続いててわろ 」

「 Aちゃんを送る人をジャンケンで決めてるらしいですよ 」

「 把握 、ありがと監督 」

「 いえいえ 」

「 あ 、じゃあ俺が車で送るよ 」

「 えっ 」

「 「 はあ！？ 」 」



万里と十座が鬼の偽装でこっちを見た



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