変な俺 ページ28
…♣
niragi side
｢ニラギ…私のヒーローだね。かっこよかったよ…｣
小さく呟いたこの女は、まだ少しだけ体を震わせていた。
そんな女に俺は何も言わず強く抱きしめ返した。
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.
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あれから俺は部屋に戻って、ベッドに横になった。
が全然寝付けねえしまりなって呼ばれていた女と男の会話が頭から離れなかった。
｢ﾁｯ…あーうぜぇ｣
外の風に当たりに行こうと思って部屋を出た。
｢ｯぁ…ちょ！やめてよ！！｣
人通りの少ない廊下で聞こえた女の声。
少しだけあいつの声に似てるなって思っていたら、
｢誰か助けて…！お願い！…ニラギ！｣
俺の名前を呼ぶその声に確信した。あの女だ…
死角になる角で少しだけ盗み聞きする。
今までの俺だったら助けることもしねぇし、
みんな好きにヤりまくれば良いとさえ思っていた。
｢ニラギって武闘派の？｣
｢ハハッ！あいつが人助けとか絶対ねえだろ。｣
ﾌｯ…やっぱり他の奴らから見てもそうだ。
俺は嫌われ者だから。
そう思っていると、
｢あんた達なんかより優しいから。｣
怒ったように強く言う女。
ほんと、変な女だよ。
俺を優しいとか、信じてるとか、好きとか。
気付いたら無意識に奴らの背後の方へ向かっていた。
｢なぁ。てめぇら何してんの？｣
自分でも驚くぐらい低い声がでたが、
んなこと気にしていられないぐらい俺は少し焦っていた。
3人の男がゆっくりこっちを見た。
真ん中であいつを押さえつけてた背の高い男が横にずれる。
座り込んだ女が見えた。
顔は赤らめて涙を流しながら俺を見ていた。
ほんの少しだけかわいいと思った。
この姿を野郎達が見てたのかと思うと腹の虫が治まらない。
そう思いながら視線を少しだけ下にずらすと、
あいつの白い肌に薄く赤い痣がついていた。
それがなんなのか理解した瞬間、
頭に血が上ったのがわかった。
｢クソｯ…おい！誰だよ1番楽しんでた奴。｣
横2人が瞬時に真ん中の男を指した。
言い訳しようとする口をすぐに黙らせる。
この口で何も出来ないように、
この目でAを移さないように、男の顔面を殴った。
気を失った男を蹴って､
唖然としながら立っている2人に忠告した。
｢おい。大丈夫か？｣
座り込んでいる女に合わせて少しだけ屈む。
様子を伺ってるとすごい勢いで抱きついてきた。
そりゃあ自分より大きい男が3人も囲んで､
卑猥なことをされた誰だって怖いか。
俺らしくないことを考えながら、
ただ安心させるようにAの頭を撫でた。
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シオリ - ニラギのは少ないのでとても嬉しいので早く続きが見たいです。 (4月27日 21時) (
レス) id: 653f2e7127 (このIDを非表示/違反報告)
おり - とても面白いので続き早く見たいです (3月7日 11時) (レス) id: 5b39725ede (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きゃんちょめ | 作成日時：2024年2月5日 2時
