♥の2 ページ14
…♣
車をげぇむ会場の少し離れた場所に止め、
順番に会場に向かう。
後部座席に座ってた3人が向かってから10分が経って、
そろそろ私が向かう頃になった時ニラギが
｢お前、前の世界で何してた。｣
と聞いてきた。
｢人､助けかな…｣
｢はぁ？｣
ニラギが何言ってんだこいつって顔をしてこっちを見た。
私はそんなニラギがおもしろくて少し微笑みながら話した。
｢私ね､中学のときにいじめられて不登校になったの…｣
高校生になって通信教育で家から出なくなった私に、
家族が背中押してくれて歌を歌うようになった。
私が歌ってるのを聞いた人が｢元気になります｣とか、
｢勇気貰えました。｣とか伝えてくれるようになって、
私まで元気になったの。 だから､人生のどん底にいる人たちを私の歌で助けてあげたい。 そう思って歌ってるんだ。
｢…あ。ごめんね？急に語っちゃって｣
何も言わないでずっと聞いてたニラギが
少しだけ優しい顔をして窓の外を見ながら
｢救われた奴は多いと思うぜ。｣と言った。
アン…やっぱりニラギは優しい人じゃん。
げぇむ会場に足を踏み入れた。
地下鉄が舞台でスマホの横のテーブルには
酸素ボンベとマスクが置いてあった。なにが始まるんだろ。
｢あの…ここ一体なんなんですか？｣
話しかけてきたのはスーツを着た女性だった。
初心者だろうか、説明してあげようとすると
｢ここは今際の国だぜ、お嬢ちゃん。｣
50代ぐらいのおじさんが説明しだした。
トランプの絵柄によるげぇむ、びざ。
そこまで説明した時にニラギが到着して、
時間を締め切った。
『それではげぇむのお時間です。』
『難易度 ”♥の2”』
え…はーと？
ハートってたしか、
｢ほぉ…人の心を弄ぶ裏切りのげぇむか。｣
一気に場の雰囲気が変わった。
同じビーチの参加者のみんなも顔が強ばってる。
『るぅる』
『4両先の先頭車両までドアを開けて進めば、
最寄りの駅に停車して”げぇむくりあ”』
おじさんの、なんだ簡単じゃねえか。
と呟いた声が聞こえた。
『ただし』
4つの車両のうちどこか1つだけに、
呼吸すると呼吸器官を侵す致死性の猛毒ガスが充満しており、
ドアを開けてガスを吸い込めば「げぇむおおばぁ」。
1人ずつ電車に乗ってもらい、
自給式呼吸器1つと酸素ボンベ3つを支給致します。
酸素ボンベをセットすると、
5分間だけ新鮮な酸素を摂取することができます。
ですが、酸素ボンベは1度セットすると5分間外せません。
そして
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シオリ - ニラギのは少ないのでとても嬉しいので早く続きが見たいです。 (4月27日 21時) (
レス) id: 653f2e7127 (このIDを非表示/違反報告)
おり - とても面白いので続き早く見たいです (3月7日 11時) (レス) id: 5b39725ede (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きゃんちょめ | 作成日時：2024年2月5日 2時
