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西山side
地方での仕事の最終日
夜ホテルでお酒を飲み
そろそろ寝ようとした深夜3時過ぎ
突然始まったレイちゃんの初めてのライブ配信
驚きつつも慌ててスマホを見れば
聴いたことのない歌を歌うレイちゃんがいた
流れるコメントを黙って見つめながら
小さく笑う彼女
その笑顔は本物のはずなのに
泣きそうな顔をしているようにも見えて
宏「っ、」
レイちゃんとビデオ通話をする
恋人みたいなこの距離感
嬉しいはずなのに
『…しんみりしちゃったかな。
皆さんは何かしたいことありますか?』
それからしばらくレイちゃんは
ファンからのコメントやリクエストに応えていった
開始から30分
そろそろ時間ですねと切り出すレイちゃん
『皆さんに沢山の感謝の気持ちがあるのに、
伝えきれてないんじゃないかと少しもどかしいです。
どんな私も受け入れてくれて
応援してくれる皆さんがいたから、
大好きな皆さんの前では笑顔でいられました。
こんな時間に配信してしまって
見てくださった方は少なかったと思いますが、
こうやって一緒に過ごせた時間は
私にとって大切な宝物になりました。』
待って
どうして
そんな
まるで最後のような
『どれだけ言っても足りないですが、』
笑顔で彼女は続ける
『本当に…、ありがとうございます。
優しい皆さんが大好きです。』
今まで見てきた中で
1番綺麗な笑顔だった
.
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ちーちゃ - めちゃくちゃ面白かったので一気読みしてきました。更新を楽しみに待ってます。 (12月2日 17時) (レス) id: 1e39d93cc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ayay1427 | 作成日時:2023年11月22日 15時