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21時頃にケーキを買って帰ってきた
キッチンに立つ細めの巨人
もとい江口さんは大きな身体を曲げて
小さなホールケーキを切り分けている
キッチンと江口さんのサイズが絶妙にミスマッチ
何だあの面白い光景は
可愛いがすぎる
「ちょっ、と!びっくりした!
急に後ろから抱きつかれたら危ないって。」
『あ、そうだね。ごめんね。
思わず抱きついちゃった…』
「…いや、離れて欲しいとは言ってない。」
『え、でも危ないって』
「…良いから早く腕回して、ほら、」
『んー、ここから見てる。』
「なんで!」
『もう切り終わりそうだから笑』
「なんでだよー…」
拗ねた顔をする江口さん
さっきからずっと可愛い
『私そのお店のケーキ好き。何で知ってたの?』
「前に言ってたじゃん。写真も見せてくれたし。
お店の名前がうろ覚えだったから先輩に確認したけど。」
『覚えててくれたの嬉しい笑
飲み物用意するね。』
「…待って、俺がやる。」
『どうして?私がやるよ?』
「いいから。」
違和感を感じつつも
ありがとうと伝えて可愛い江口さんを見つめる
夜だということを忘れて
大好きなケーキを美味しくいただき
気になったことを聞いてみた
『どうして急にケーキ買って来てくれたの?』
「んー?」
『んっ、……急に口に入れないでよ笑』
「美味しい?」
『美味しいよ。』
「幸せ?」
『ふふ笑
うん、幸せだよ。本当にどうしたの笑』
「プロポーズしようと思って。」
『そうなんだ。』
「…」
『………え?』
「葵さんに大好きなケーキを食べて
幸せな気分になってもらってから伝えようかと。」
そう言って
指輪を目の前に置いた
『っ!』
「葵レイさん、俺と結婚して欲しい。」
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ちーちゃ - めちゃくちゃ面白かったので一気読みしてきました。更新を楽しみに待ってます。 (12月2日 17時) (レス) id: 1e39d93cc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ayay1427 | 作成日時:2023年11月22日 15時