曖昧な彼女 (ページ6)

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05. ページ6

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安「見過ぎだって笑」

「っ、」

成瀬さんはまた台本へ視線を戻すが
俺はどうも落ち着かない

その後収録開始となり各々構え始めると
安元さんが小声で話しかけてきた

安「掛け合いのシーンあるだろ。」

「はい。」

安「のまれんなよ。」

「のまれる？」

安「やればわかる、
江口の先輩は＂化け物＂だからな笑」

安元さんから言われた内容が
すぐに理解できず戸惑ったけど

成瀬さんの声を聞いた瞬間

意味を理解した

「___！」

『______、____』

「__…、___」

「すみません、！」

『大丈夫、笑』

この人やばい

怖い

初めて彼女の演技を目の当たりにして
掛け合いのシーンで完全にのまれてしまう

安元さんはそんな俺を見て笑ってるけど
正直それどころじゃない

掛け合いのシーン以外にもセリフはあるし
先輩方の演技だって凄くて学ぶことは沢山あるのに

成瀬さんにしか目がいかなかった

_____

___

『江口くん、また明日ね。』

「っはい、お疲れ様でした！」

終了の合図を聞けば
周りの方に挨拶をして颯爽と帰っていく

声をかける暇はない

残った先輩方も成瀬さんが気になるようで

安「相変わらず凄いな…」

神谷浩史「あの美貌もね。」

森久保祥太郎「好みとか関係なく魅入っちゃうから笑」

柿原徹也「のぶは仲良いよね？」

岡本信彦「同期ですし。でも会う頻度は少ないです。」

神「レアキャラだよね。」

柿「なかなか会えないから、
会えた時めっちゃ嬉しいんですよねー…笑」

「「「わかる！笑」」」

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