曖昧な彼女 (ページ34)

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あずきバーを食べながら
カフェラテ飲んでる

なかなかやばい組み合わせ…

『この前事務所で雑誌見たんだけど、』

「うん。」

『江口くんが表紙の。』

「っなんで、！」

『メガネしてなかったから
一瞬本人かわからなくて2度見したよ。』

アイス食べ終わってて良かったわ
口に含んでたらとんでもないことになってたよ

てかなんの雑誌？
メガネせずに撮影したっけ？

『メガネしてない姿新鮮だった。』

ちょっとつり目だったんだねと
俺の目を覗き込むように見つめて笑うから

咄嗟に目を逸らしてお茶を一口飲んだ

「…そう？」

『それで、その雑誌読んだんだけど、』

「読んだの！？」

『好きなタイプに
ぽっちゃり女子って書いてるのはまぁ置いといて、』

「…、」

『圧を感じたいって言うのはどういう感じ？』

「…はい？」

『踏み潰されたいってこと？』

「表現怖すぎるやろ。
ちょいちょいSの片鱗を見せてくるやん。」

『違うの？』

「まぁプニプニしてて柔らかい方が良いし…
膝に乗せて重い感じが良いと言うか…」

『……へぇ、笑』

「〜っ何！？素直に答えたんだけど！？」

『イイトオモウヨ。』

「っ、成瀬さんはどうなの。」

『何が？』

「タイプは？」

『男性の体型でぽっちゃりが好きかどうか？』

「あ、いや、体型だけじゃ」

『んー、男性的だと良いなとは思うかな。』

「え。男性的ってことは、いわゆる筋肉系？
腹筋バキバキみたいな？」

『そこまではちょっと笑
腹筋とか別に割れてなくても良いんだけど、』

「うん、」

『肩とか腕とかがしっかりしてる人は良いなと思うよ。
抱き締められた時、守られてる感じがして…』

「…」

『幸せ感じる。』

しっかりした背中に抱きつきたくなったりねって
綺麗に笑う成瀬さんを俺は知らない

誰を想って言ったのか

「…他は？」

『他？』

今更こんなこと聞いたって
どうにもならないのに

「どういう人がいいの？」

『難しいこと聞くね笑』

「好きなタイプとかあるでしょ。」

『めっちゃある。』

「めっちゃ？」

『私のこと大好きで、わがまま聞いてくれて、
落ち着いてて、包容力があって、紳士的で、』

「待て。」

『ん？』

「真面目に言って？笑」

『あははっ笑』

真面目に答えてるのにーって
まあ嘘じゃないんだろうけど

聞きたいところはそこじゃない

『色っぽい人、かな。』

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