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壮馬はお酒が飲めるようになって
まだそんなに経ってない
弱いけど楽しそうに酒を呑んでるのは
俺としては見てて結構嬉しい
料理を追加注文したいと言った壮馬
ここはあの時のカフェでも無いのに
メニューを見て悩んでる姿が何となく重なった
良くないな
「勉強は大変だろうけど、大学楽しんで。」
壮「はい、彼女作ります！」
「彼女？笑」
壮「はい、彼女欲しいんで。」
「いないんだ、意外。」
壮「俺が良いなって思った人を、
他にも良いなって思ってる人がいる…みたいな。」
「あー…」
壮「それで毎回諦めちゃうんですよね。」
「わかるよ、
魅力的な人って既に誰かのものだったりするよな。」
壮「…、」
「壮馬はどんな女の子が良いの？」
壮「っ、えっと…デコルテが綺麗な人。」
「デコルテ？」
壮「このあたりの…」
「あー、わかるかも。
てかピンポイントだな笑、他には無いの？」
壮「リードしてくれそうな年上の女性が…、あ。」
「ん？」
壮「成瀬さん！」
呼吸が止まったかと思った
壮「事務所で見たんですけど、
大人っぽくてお姉さんな感じが凄く好みでした笑」
「…」
壮「同じ事務所の声優だし、江口さんも知ってます？」
「あ、うん…」
壮「やっぱり！」
「壮馬、その人いつ見たの…？」
壮「昨日です。」
「昨日！？」
壮「はい、俺が事務所に着いた時なので…
江口さんに会う3時間ほど前ですね。」
昨日俺が事務所にいたのは1時間程度
あの部屋に来てたのか？
でも何も変わってなかったはずだ
誰もいなかったし誰かがいた空気でもなかった
壮「見たと言っても会釈した程度ですけどね。」
「そっか…」
壮「マネージャーには、
あまり会えないと思うって言われましたし。」
「去年から姿見てないぐらいだからな、」
壮「そうなんですか！？」
「元々現場で会うのもレアだよ。」
壮「じゃあ会えた俺、ラッキーすぎません？」
そうだよ
奇跡だよ
代わって欲しかったぐらいだ
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作者名：ayay1427 | 作成日時：2024年2月21日 14時
