曖昧な彼女 (ページ14)

今日:7 hit、昨日:74 hit、合計:18,085 hit

13. ページ14

.

昨日言われた通りに
例のわらび餅を買って来たわけだけど

『…』

「また寝てる…」

相変わらず寝顔も可愛い

やっぱり高校生活との両立はしんどいんだろうな
それに成瀬さんアルバイトしてるみたいだし

バイトと勉強しながら声優もなんて俺なら無理だ

「…良くないよ、その警戒心の無さ。」

今日は私服だけど寝てる姿勢のせいで
デニムとトップスの間からお腹が見えている

柔らかそうな白い肌と綺麗なくびれもだが
個人的にはお臍がえろすぎる

見なかったことには出来ないが
これ以上は危ないので昨日同様ブランケットをかける

「高校生だろ、」

とか言い聞かせるように声に出してみるも
誘惑されてる俺は多分手遅れ

気持ちを切り替える為に
持ってきたわらび餅をテーブルに置く

「うわ、懐かし…」

課題の教科書や参考書が開いたまま置かれてて
内容を少し見ただけで俺まで眠くなりそうだ

勉強への拒絶反応さながら目を逸らし
起きるまでどうしようかなと思っていると

突然スマホが鳴りだした

「！？」

鳴ったのは俺のスマホじゃない

ってことは

『…、』

ソファを見ると鳴ってるスマホを手に取って
ボーッと画面を見て操作してる成瀬さん

すぐに俺に気付いて驚いた顔をする

『びっ、くりした…』

「おはよ。」

『わらび餅は？』

「第一声がそれか。買って来たよ。」

『ふふ笑』

すぐにソファから降りて
冷蔵庫から飲み物を取り出し始める

スムーズな流れだけどナマケモノみたいだな

「さっきの電話？かけ直すなら俺外に出るよ？」

『大丈夫だよ。』

笑ってるしまぁいいか

とりあえずそれ以上は何も言わず
わらび餅を献上する

『くるしゅうない。』

「早よ食え。笑」

ニコニコとわらび餅を箱から取り出し
小さい口で頬張る

『ふふ笑、幸せすぎる…！』

「本当に美味しそうに食うよね。」

『このわらび餅の良さがわからないか…』

「オイシイヨ。」

『絶対コンビニのわらび餅でも同じこと言うでしょ。』

「さすがにその違いはわかるわ、
これ値段、10倍ぐらい違うんやぞ！」

『でも最近のコンビニ、かなり美味しいよ？』

「……並べられたら即答できないかもしれない。」

『ダメじゃん。』

.