曖昧な彼女 (ページ12)

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あれから時々
秘密基地に訪れるようになった

まぁゲームしたり話したりアニメ見たり漫画読んだり…
お菓子や飲み物を補充し合って食べてるぐらい

凄く健全な関係だし
事務所にバレたところで問題ない

扉に使用中と表示されているのを確認してノックをする

着替え中だったら大変だし
成瀬さんの返事を待ってから入る

「…？」

もう一度ノックをするも返事がない

使用中になっていることを再度確認するも問題ない

このまま扉の前に居続けて誰か来たら面倒だし
もし中に誰も居なかったら昼寝して帰れば良いだけだな

「…失礼しまーす、」

なるべくゆっくり扉を開けた

未だ反応はない部屋の中を見ると
ソファで横になり眠っている成瀬さんの姿があった

「っ！」

悪いと思いつつも
眠っている成瀬さんに近づく

『…』

「本当に寝てる…？」

『…』

「…、」

これは本気で寝てるわ

珍しく制服のまま来たようで
短いスカートから見える脚が気になって仕方ない

すぐにブランケットをかけてあげる

「無防備だな、」

とりあえずソファに凭れるように座る
意外と分厚いラグが良い感じ

「暇…」

この部屋を見渡すと
かなり良い家具が揃ってることに気付いた

ソファは柔らかくて大きいし
テーブルは高さ調節ができるようになってる

TVもあって冷蔵庫は冷凍と冷蔵の両方可能
小さいけどどうせ入ってるのはお菓子だから十分だ

もしかして俺の家の家具より良い物では？

「…つら。ここに住みたい。
でもシャワーないしなぁ、銭湯行けば良いのか？」

『んん…、』

「ごめんっ、起こした？」

『…ん、』

ボーッとしてる顔は
いつものメイクをしてないからか幼い

でも覚醒は早いようだ

ふにゃっと笑いながらブランケットのお礼を言ってきた

「アイス買ってきた。食べよ？」

『！』

「目、覚めた？笑」

『うん！何買ってきたの？』

「雪見だいふくと、ピノ。」

『雪見だいふく！』

「どうぞ。あ、この前のアニメ続き見ても良い？」

『良いよ、見ながら食べよ。』

ニコニコしながらソファから降りて
俺の隣に座り込む

『あ、飲み物いるよね？待ってね。』

美味しそうに食べてる成瀬さんは
雪見だいふくをテーブルに置いて冷蔵庫を開けた

ちょっとした出来心

悪戯と言うより好奇心

どんな反応をするのかなって

俺は手を伸ばした

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