曖昧な彼女 (ページ11)

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距離が少し近づいたところで
更に仲良くなりたいわけだけど

気になることを聞くところから始めようか

正直今めっちゃ気になってるのは
視界に映る小さくて白いやつ

「成瀬さん、あれ何？」

『ん？あぁ、冷蔵庫。』

「冷蔵庫！？」

『いつもお菓子とか入ってるんだけど今無くて…
あ、コーヒーならあるよ。飲む？』

「良いの？」

ニコニコしながら冷蔵庫を開けてコーヒーを取り出す

何本かあるようで好きなの選んでと言い
テーブルに並べ始めた

どんだけあるんだ

とりあえず手元から1番近いコーヒーを貰った

『ブラック飲めるの？』

「え、うん。」

『大人だ…』

「ははっ笑、何それ。」

純粋な目で俺を見つめて言う

年齢相応な部分が見える

『私ブラック飲めないの。
だからそのコーヒーだけずっと無くならなくて…』

「は！？待って、これいつの！？」

『あ、賞味期限は大丈夫！』

「焦った…、」

『ははっ笑』

笑い事じゃないんだけどなと思いながらも
可愛いから強く言えない…

「成瀬さん、甘党なの？」

『そこそこ？でも甘党ってほどじゃないと思う。』

「ふーん。甘いケーキとか好きそうなのに。」

『洋菓子好きだけど、和菓子派。』

「嘘！？意外すぎる…」

『今日のおやつは
じゃがりこと、みたらし団子だった。』

「どんな組み合わせだよ、笑」

『午前中のお菓子と、午後のお菓子！』

「じゃがりこはわかるけど、
女子高生の鞄からみたらし団子出てきたら2度見する。」

『昨日は苺大福だったよ。』

「いや、あんまり驚かん。
みたらし団子がパワーワードすぎた。」

『えー？』

「まぁ、苺大福も十分変わってると思うけども。」

『じゃあ江口くんは？何が好き？』

「カレー。」

『お菓子の話だよ！笑』

「んー…あ、ポッキーとか好き。」

『じゃあ今度ポッキーを用意しておくね。』

「え、」

『ん？』

「用意してくれるの？」

『うん、賞味期限怪しくなったら食べちゃうからね笑』

また来ていいってことだよな？

ニヤける口元を隠すように話を続ける

「じゃあ極細で。」

『それは私の気分次第。もしかしたらトッポかも。』

「商品変わってんじゃん笑」

『大して変わんないかなって、』

「全然違うわ、全国のファンに謝れ。笑」

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