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江口side
「♪〜…
『その新曲、気に入ったの?笑』
「うん、めっちゃ好き。
他にも特に好きなのあるよ、えっとね、」
俺が好きになった曲を伝えるたびに
サビ部分を少し歌ってくれる
「防音の家にしたら大声出せるし
カラオケみたいなこと出来たかな?」
『いきなりだね笑』
「絶対葵さんとカラオケ行ったら楽しいじゃん。」
『それは江口さんも歌ってくれるんだよね?』
「…」
『おかしいでしょ、なんでよ笑』
「聴く方がいい。」
『カラオケだよ?
私だって江口さんの歌聴きたいなー、』
「いやぁ、俺は別に……」
『ダメだよ,交互に歌ってね?』
「え?」
サッと立ち上がって
大きなテレビに近づいていき
マイクとリモコンらしき物を持って戻ってくる
『はい、こっちね。
何の曲がいいかな?』
「待って待って!何これ!」
『え?カラオケしたいって言ったから、』
「は!?」
『ん?』
「確かに言ったけど
ガチのマイク出てくるとは思わんて。」
『これでも一応歌手だし部屋は防音にしてあるの。
声出しても大丈夫だよ?』
「そこじゃないんだわ。」
『このカラオケ出来る機器のこと?
これは3年前に友達から誕生日プレゼントで貰ったの。
盛り上がるし結構お気に入りだよ。』
「えげつな。」
『?』
いや待ってくれまじで
わかってはいたよ
めちゃくちゃ稼いでることぐらい
知名度的にも立地と家の広さ的にも
もちろんわかってるよ
でも誰が家にカラオケあると思うんだよ
この家他にも見えてないだけで
やばいものあるんじゃないだろうな
てかこの部屋防音だったのか
造りが重厚だなとは思っていたけども
俺いつか家賃払おうとしてるけど
払えるのかこれ
仕事頑張って稼がないと
『とりあえずこの曲歌って?』
「え、俺から?」
『うん、ほら始まるよー』
「えっ、ちょっと!」
まず貯金頑張ろ…
.
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作者名:ayay1427 | 作成日時:2023年10月21日 14時