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江口side








目が合った




何でこの部屋にいたの

いつもより少しメイクをしていて
綺麗さが増していたけど間違いなく葵さんで









安「江口、レイちゃん帰っちゃったぞ。」


「レイちゃん…」


安「今マネと2人で部屋出てっただろ。」











驚きすぎて体はすぐに動かず
安元さんに声をかけられて
察した事実に戸惑いながらも

追いかけた時にはもう彼女は帰ったあとだった











安「挨拶できなくて残念だったな、」


「先輩をタクシーに乗せてたんで…」


安「そっか、また今度レイちゃんと飲む時は
江口にも声かけるわ。」


「宏太朗と共に行きますよ、笑」


安「ガチ勢はレイちゃんが引くぞ?笑」













目が合った瞬間
驚いたのは俺だけで

彼女は表情を変えなかった










葵さんが歌手のレイだった





彼女の好きなお酒を俺は知ってるし
酔ったらどうなるのかも知ってる




歌ってる時より普段喋ってる時の方が声は高い




可愛いものが好きで
色もピンクや赤が好き




あまり女性を下の名前で呼ばない安元さんが
ちゃん付けで呼んでいるのは仲が良いからだろうが
葵さんって名前を知ってるのは俺だけ






どんどん出てくる小さなことに
優越感を見出してる








MV見ても気付かないとか
俺どうなってんの

レイより葵さんの方が可愛いってなんだよ
同一人物だよ



まぁでもそれ以上に
初対面で似てますねと言ってしまった
恥ずかしさで死にそうである



歌上手いなって当たり前じゃん

歌手だわ
 










あぁダメだ
色んなことが頭の中を駆け巡る

払拭したくてさらに酒を煽る






お互いの職業上の立場とか
考えなければならないはずなのに

わかっていても
俺の気持ちは変わらないし

俺の癒しは俺だけのものにしたい







考え込むなんて苦手だし柄じゃない





彼女が歌手のレイなら
本当にあの曲は何だったんだろう

帰ったらレイの曲聴いて探してみるか










そして明日店に行こう



彼女は絶対いるだろうから













.

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作者名:ayay1427 | 作成日時:2023年10月21日 14時

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