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02. ページ3

江口side








レイと会ったのは偶然








1人で飲みたい気分だったから

誰も誘わずフラフラと
普段歩かない場所をあえて歩いて
静かな細い道を見つけた



車なんて絶対通れない
人が2人並んでギリギリなほど

どこに繋がってるのかわからない

恐る恐る足を踏み入れて
細く長い道を進んだ先に


見つけた1つの扉







看板も無いし
ネットにも載ってない
お店の中も見えない



明らかにお店の扉なのに
何のお店なのかがわからない



諦めるか迷っていると
お洒落な年配の男性が1人出てきた



俺を見てお店に入ると思ったのだろう
ドアを開けて待ってくれる

お洒落な上に紳士なのか


御礼を言ってお店の中に入る









薄暗い店内には
バーテンダーの若い男性と
カウンターの奥に座る女性1人


立地だけじゃなくお店の雰囲気も
今までで1番好み




カウンターの手前から2番目に座って

1杯目を注文すると
バーテンダーさんが声をかけてきた







「このお店は誰かからの?」


「いえ、歩いてて…偶然です。」


「そうでしたか。
このお店を初見で入って来られる方は少ないので。」


「…扉の前で少し躊躇ってて、
先程の男性が出て来なかったら帰るとこでした。」


「…正直な方ですね、笑」








どうぞと落ち着いた声
同じか少し年下ぐらいのバーテンダーさん





俺のお酒を作った後
女性のお客さんと楽しそうに話し始める


遠くないはずなのに
小声で話すから内容は聞こえない















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作者名:ayay1427 | 作成日時:2023年10月21日 14時

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