♯1「月は、今。」 ページ4
ケガレを祓い、ケガレの血を浴び…
その度、力を上げてゆく…その化け物じみた強さ。
正に、��陰陽師の中の陰陽師��。
かつて、土御門島にはそう呼ばれた陰陽師があった。
誰もがその強さを褒め称え、憧れ…同時に恐怖すらした…
非凡な才を持つ陰陽師があった。
しかし…
「…月。」
「…あんたがいなくなって、もう4年になるのか。」
それは最早…もう遠き過去の物語。
『…俺が道を切り開く！全員、死にたくなければ俺について来い！』
強く、気高く、いつだって…戦場の最前線で戦っていた…
「…弥刀家の宗家のご嫡男、気を狂わせたんですってね。」
「分家の嫡男が、あんな化け物なんですもの。そうなるのも頷けますわ。」
「分家の嫡男の分際で��麒麟��も相談役の地位も継承するだなんて。実力至上主義とはいえ、あんまりよね。」
強くあったが故に、疎まれ、妬まれ…孤独だった…
今や、十二天将『朱雀』を継承した…土御門島屈指の陰陽師。
青年、斑鳩 士門の兄弟子…
40代目陰陽頭相談役��弥刀 月��は、今。
任務へ行くと本土へ渡って以来、行方知れずなのだから。
月がいなくなって、丁度4年目になるその日。
先の任務で功績を挙げ、休暇を言い渡されていた士門は兄弟子、月の旧家に来ていた。
未だ月が島にいて、共に毎日修行をしていた頃、何度か月に連れられて来たことのある…
月が陰陽頭相談役という地位に就いてしまったが故に、捨てなければならなかった…月が本当に育った家に。
そこは弥刀家の本家…月が4年前まで住んでいた相談役の屋敷に比べれば、とても小さく…一般的な形をしている家で…一見、価値なんてないように見えるかもしれない。
それでも…
(『…ここが、俺の宝だ。本当に僅かな時間だったが、父上と母上と共に暮らしたここが…俺の居場所で、俺の帰るべき場所。』)
(『…士門。俺が遠くへ行っていて…暫くここを離れることになったら、お前がここを守ってくれないか？』)
(『こんなことは、お前や…アイツにしか頼めない。』)
自分は人を助ける癖に、人にはなかなか助けを求め頼ることをしなかった…
尊敬する兄弟子が宝と呼び、居場所だとも呼んだ…大切な場所。
まるで、自分がいなくなることを読んでいたかのように…兄弟子が自分に守るように頼んでいた特別な場所には変わりない。
故に、士門はこうして…任務の間に暇を見つけてはこのボロ家にやって来て、草むしりや室内の掃除などに勤しんだ。
「…月。お前は今、どこにいるんだ…？」
兄弟子が帰ってくる日が訪れることを信じて。
続く (更新停止中)
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月(プロフ) - 東京喰種さん» ご指摘ありがとうございます。私の麒麟のイメージって中国の伝説の生き物の方が強くて…勉強不足です。反省いたします。土の方で技をどうにか考えてみますが、出来なかったらすみません。よろしければご意見などお寄せいただけると助かります。 (2018年6月7日 20時) (
レス) id: f01d23ed14 (このIDを非表示/違反報告)
東京喰種 - 麒麟は陰陽道では土なので雷は関係ないです…。雷は木行…。まあ、水行の天后が銃を出現させてるんでどうとでもなるかもしりませんが (2018年6月7日 20時) (レス) id: a39dd38ad9 (このIDを非表示/違反報告)
東京喰種 - ？ これ、双影の陰陽師のリメイク版だったと思いましたが、変更したんでしょうか。麒麟が式神だったり旧版の双影の陰陽師の設定が一部使われているようですが… (2018年6月7日 14時) (レス) id: a39dd38ad9 (このIDを非表示/違反報告)
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