操り人形29 ページ31
鈴勿の手が、家入さんの頬に触れる。
彼女は笑みを保ったまま。
鈴勿が何をしでかそうとしているのかなんて、わからない。
けど、嫌な予感がする。
そう、本能が告げている。
動けないからって、諦めちゃダメ。
…きっと後悔するだろうから。
私は口を無理矢理開いて、声をあげた。
「っやめて!」
私の出せる、精一杯の声を。
すると、鈴勿は家入さんから視線を外し、頬から手を退けこちらを見る。
そして、意外そうに言葉をこぼした。
鈴勿「ふーん。喋れるんだ。喋れないようにもしていたはずなんだけど」
「っ……家入さんには、手を出さないで…!」
口がなぜ動くのかなんてわからない。
でも、何でもいいから、
絶対に私以外に手を出させない。
そう思って、鈴勿を睨む。
すると、
鈴勿「アハ、アハハハっ!!…生意気♡」
「い''っ…」
鈴勿は一度五条さんの方を見てから、私の髪の毛を鷲掴んだ。
家入「っやめろ!」
それに、家入さんの制止の声が聞こえるが鈴勿は知らんぷり。
しかし家入さんは私を助けようとこちらに向かってくる、
が、鈴勿は瞬く間に家入さんを気絶させてしまった。
その時でさえ、彼女は私の瞳を捉えて離さない。
鈴勿「ねぇ、A。初めてあったときのこと覚えてる?」
「……は?」
鈴勿「私は鮮明に覚えてるわ。一日、たった一日で皆の人気者だった貴女が私のせいで落ちぶれていくさま、見ていてとっっても楽しかったもの!」
鈴勿はホゥ…と蕩けた顔をして心底愉快そうに微笑んだ。
全身に鳥肌が立つ。
怖い。
ーー私はその時、再確認させられた。
本当に
どうしようもないほどに、
狂ってるのだと。
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AО777 - しろりんさん» 鈴勿には事の重さを知り、後悔してもらおうと思い、このような結末になりましたがスッキリしていただけたようで何よりです!お読みいただきありがとうございました…!! (12月30日 15時) (レス) id: e34a889bc1 (このIDを非表示/違反報告)
しろりん(プロフ) - 夢主ちゃん…幸せになれて…五条くんとも順調に和解してるみたいで良かった…。🤭…鈴勿は記憶が消えなくて正解ですね…夢主ちゃんにあれだけ酷い事したんだから因果応報は当たり前だよ…後悔してるの見れて…スッキリしました…。(´o`) (12月27日 21時) (レス) id: 2a6843f9ca (このIDを非表示/違反報告)
まり - 1が読みたいです! (12月11日 23時) (レス) @page44 id: 0e8e58c55c (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん - 1が読みたいです!! (12月10日 14時) (レス) id: 43dfb5bec0 (このIDを非表示/違反報告)
ちい(プロフ) - 2が読みたいです! (12月9日 22時) (レス) @page44 id: dc2461d50b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:AO777 | 作成日時:2023年11月11日 20時