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操り人形20 ページ22

「あ、れ…」




鈴勿を打ちそうになった日のような、静かな涙ではない。




目から熱く大粒なせき止められないほどの涙が溢れ出てきた。





七海「Aさん…」





七海くんの名前呼びにも嬉しさを感じている。








ーーありがとうって







言いたいのに、







やっぱり








言いたい時には言えないものだね。



















.



















七海「…落ち着きましたか?」




「落ち着きました。すみません」





やっと止まった涙の跡を拭っていると、七海くんが顰めっ面をした。





七海「…いつものようにタメ口でいいんですよ?」




「ぁ、いや、その…あれは、私だけど私じゃない、別の人格みたいな…」




彼とは主に操られ時にしか会ったことがない。だから、あの明るい感じが私であると思い込んでいるのだ。




私の下手な説明に七海くんは納得したように目を細めた。




七海「そうか。鈴勿さんはあの時、人操術式を使っていたのですね」




「あの時って…」




七海「見て、しまったんです。貴女が鈴勿さんに虐められているところを」





助けたら貴女が更に酷い目にあうかもしれない。




だからあの時助けられなかったと七海くんは思いつめた表情で言った。




私はそんな七海くんを励まそうと、タメ口で言葉をかける。





「君の憶測は合ってたよ。鈴勿はそういう子だから。…私ね、操られてたの。ずっと、ずっと」




七海「……」




「そしてこれが、本当の私。……嫌かな?」





そう聞けば、七海くんはこう即答してくれた。





七海「嫌などではないです。…私は今の貴女の方が好きですよ」





「ありがとう…」






そう言ってもらえて嬉しい。





嬉しさに浸っていると、ガラっとドアが開く音がした。





そこには、




夏油「A、ここにいたんだね」





家入「どこいってんだよ」





「ぁ」




キレにキレた同級生お二方。





「ど、どうしてここが…」




七海「私が伝えました」




「えっ」




だって貴女怪我しているじゃないですか、と七海くん。




まさかの裏切り…!







家入「袖捲れ。無理矢理にでも治す」




「ぁ、はい…」







その時の家入さんは、夏油さんや七海くんより怖かったと思う。

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AО777 - しろりんさん» 鈴勿には事の重さを知り、後悔してもらおうと思い、このような結末になりましたがスッキリしていただけたようで何よりです!お読みいただきありがとうございました…!! (12月30日 15時) (レス) id: e34a889bc1 (このIDを非表示/違反報告)
しろりん(プロフ) - 夢主ちゃん…幸せになれて…五条くんとも順調に和解してるみたいで良かった…。🤭…鈴勿は記憶が消えなくて正解ですね…夢主ちゃんにあれだけ酷い事したんだから因果応報は当たり前だよ…後悔してるの見れて…スッキリしました…。(´o`) (12月27日 21時) (レス) id: 2a6843f9ca (このIDを非表示/違反報告)
まり - 1が読みたいです! (12月11日 23時) (レス) @page44 id: 0e8e58c55c (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん - 1が読みたいです!! (12月10日 14時) (レス) id: 43dfb5bec0 (このIDを非表示/違反報告)
ちい(プロフ) - 2が読みたいです! (12月9日 22時) (レス) @page44 id: dc2461d50b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:AO777 | 作成日時:2023年11月11日 20時

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