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操り人形14 ページ16

そして教室から離れた廊下にて、私は鈴勿に思い切り突き飛ばされる。




尻餅をついてしまった。




「っ!」




そうしていると、胸ぐらを乱暴に掴まれる。





そして顔を覗き込まれた。





鈴勿の目に、勿論光など宿っていない。




彼女はその小さな口から、唸るようなどす黒い声を出した。





鈴勿「ねぇ、何傑くんと一緒に来てんのよ」




「…一緒に、来てないわ」





見上げてそう言えば、鈴勿は私を怪訝な顔で見る。




信じていないようだが、ため息をつくと、ぐしゃぐしゃと頭をかいた。
そして私を睨むように見る。





鈴勿「……ま、いいわ。それより今日、何で朝早く教室にいなかったのよ」




「……行ったけどまだいなかったから」




鈴勿「はぁ?それなら待ってなさい、よっ!」




「っ!?」





身体を支えていた右腕の肘を足で蹴られる。




ベキと音がして、痛みが全身に伝わった。





あ、これ折れた。





……せっかく治してもらったのになぁ






「〜っ!!」






私が倒れこむと、鈴勿はいつもと同じく愉快そうに笑う。






鈴勿「フフ、地べたに座り込んで、しかも倒れちゃって、みっともない!でも、お似合いねぇ」




「……」




私が黙り込んでいると、彼女は不快な顔をする。





そして折れた右腕を掴み、私を無理矢理立ち上がらせた。





「っあ…!!」








痛い












痛い痛い痛い痛い痛い











私は思わず声を漏らし、顔を歪める。額からは大量の汗がこぼれ落ちた。




ああ、我慢していたのに。






なぜかって?








そんなの、






鈴勿「アハハっ!痛みを我慢しなくたっていいのよ?貴女が更に醜くなるだけだもの…!」






こうやって調子に乗るからに決まっている。

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AО777 - しろりんさん» 鈴勿には事の重さを知り、後悔してもらおうと思い、このような結末になりましたがスッキリしていただけたようで何よりです!お読みいただきありがとうございました…!! (12月30日 15時) (レス) id: e34a889bc1 (このIDを非表示/違反報告)
しろりん(プロフ) - 夢主ちゃん…幸せになれて…五条くんとも順調に和解してるみたいで良かった…。🤭…鈴勿は記憶が消えなくて正解ですね…夢主ちゃんにあれだけ酷い事したんだから因果応報は当たり前だよ…後悔してるの見れて…スッキリしました…。(´o`) (12月27日 21時) (レス) id: 2a6843f9ca (このIDを非表示/違反報告)
まり - 1が読みたいです! (12月11日 23時) (レス) @page44 id: 0e8e58c55c (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん - 1が読みたいです!! (12月10日 14時) (レス) id: 43dfb5bec0 (このIDを非表示/違反報告)
ちい(プロフ) - 2が読みたいです! (12月9日 22時) (レス) @page44 id: dc2461d50b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:AO777 | 作成日時:2023年11月11日 20時

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