【PSYCHO-PASS】She kill the people at that time. 2 (ページ48)

今日:19 hit、昨日:6 hit、合計:64,166 hit

At that time 12-9* ページ48

-数十分後

雪が降りしきる夜。狡噛は担架の上で意識を取り戻した。

視界には宜野座が映った。

「気がついたか」

「…常守監視官、は……？」

朱の安否を確認する狡噛に宜野座が目線を向ける。

毛布に体を包み何かをうわ言のように呟いていた。

「…私がゆきを見殺しにした…私がゆきを見殺しにした…私がゆきを見殺しにした…」

その言葉を聞いて船原ゆきは助からなかったのだと悟った。

狡噛を乗せたドローンが朱の前に止まる。

重い体に鞭を打って、狡噛は朱の肩を軽く叩いた。その手に朱は泣き出す。

「…何があった？」

「……あの男と、遭いました…他にも、女性がいました…」

しゃくり上げながら朱は槙島とAの名前を口にする。

Aの名前に、狡噛は顔をしかめた。彼女が関わっていたとは。

「槙島聖護と、水無月Aはドミネーターで裁けません…っ！！」

システムでは裁けない人間がいた。

彼らをどう裁くのか、分からないままだ。