検索窓
今日:10 hit、昨日:11 hit、合計:64,280 hit

Another Story* ページ29

「…慎也さん!」




読書に没頭していたら、勢いよく飛びつかれた。
腹の上に馬乗りになりながら、勝手に本を取り上げる。



「どうした」

「どうしたじゃないでしょう?さっきからただいまって言っていたのに…」

「悪いな、気付かなかった」



日付を確認すると、今日から夏休みだった。
夏休みは「慎也さんの家に暮らします」とか言ってた気がしたが、思い出せない。
頬を膨らませて拗ねる姿を見ると、やっぱりまだ年頃の娘なんだなと思った。




「お前の兄さんとやらはよく許したもんだな」

「許してもらえたから来たんです。ちゃんとそういうのを覚悟できるっていう意味ですよ」

「…なるほど」



Aの兄は相当自分のことを信用しているらしい。
監視官というエリートでも、さすがに男だ。そういうこともする可能性だってあるのに



とりあえず、この状況をなんとかしたい



「というか早く退いてくれるか?意外と重い」

「へ、太りましたか…?重いってことは太ったってことですよね」

「どうしたらそういう変換できるんだ?」



別に太ったから重いというわけではない。
馬乗りしている姿に邪な考えがよぎる。一回ぐらいしか手を出していないが、これはさすがに目に毒だ。



「っ……!」

「早く退けって言っただろ?」

「そ、そういうことしたいから……?」

「…まあ、そんな感じだな」




細くて華奢な少女なんて、簡単に押し倒せる。
顔を真っ赤にする彼女に微笑む。



「ううっ……そういう慎也さんも好きです……」



押し倒しても、全然効果はないが。

At that time10*→←At that time9-12*



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (52 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
180人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Mermaid | 作成日時:2017年7月28日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。