At that time7-12* ページ5
―公安局内―
刑事科一係では、金原と御堂が起こした事件についての捜査会議が開かれていた。
明らかに二人の使ったものが似ているというらしかった。
「同じプログラマが書いたって線に…私は今日つけてるブラジャーを賭けてもいい」
「いらねーよ」
唐之森のずれた発言に滕のヤジが飛ぶ。
「御堂は確かにソーシャルネットのマニアではあったが公共のホロに干渉できるほど高度なハッキング技術はなかった」
という推理通り、金原も御堂も高度な技術はなかった。
恐らく、二人とも電脳犯罪のプロからバックアップを受けていたと考えられる。
「しかし肝心の金原の供述がコレじゃあなぁ……」
『本当だ!ある日いきなり俺宛に郵送されてきた。手紙には送り主の名前もなくて、ただ「あの工場に恨みがあるから一緒に滅茶苦茶にしてやろう」って!』
先程撮られた取調室の様子。
質問攻めされている宜野座に、金原は必死に答え供述していた。
誰なのかいったい分からないのだ。
「愉快犯……にして悪質ですよね」
「そもそも金原が殺人を犯すと送り主はどうして予測できたんだ?」
宜野座の疑問に、狡噛は己の推測をし始めた。
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作者名:Mermaid | 作成日時:2017年7月28日 21時