At that time9-7* ページ23
―桜霜学園内―
『不審な人物を見かけたりとかは?』
「いえ……」
『そうですか……それなら……こ、コウ!?』
学園内で事件についての聞き込み調査が行われていた。
コミッサちゃんこと征陸の変身が解けてしまう。
聞かれていた相手の女子生徒は、男が出てきたことに悲鳴を上げた。
悲鳴に気付いた宜野座は、信じられないものを目にしてしまった。
「あの馬鹿はっ!」
いるはずのない狡噛の姿。
立ち入らせないように、足止めしようとするが朱に止められた。
「待ってください!生徒の中に容疑者がいるんです……」
「な………っ」
驚くのも無理はない。
この学園内に犯人がいるなんて思いもしない。
軍並に監視されているし、何より藤間が犯人かもしれないとも思っていた。
それなのに何故、生徒が犯人なのだろう。
「君!一体何の真似かね!?生徒たちを
校長らしき男を無視して、狡噛は美術室の扉を開ける。
そこには王陵璃華子の姿があった。
「王陵璃華子だな」
「……それが何か?」
あくまで落ち着いた様子で答える。
そんな様子を続けていられるかを試す様、追い打ちをかけた。
事件の全容を
「動悸は父親の復讐か?」
「……いったい何の話でしょう」
口にした途端、璃華子の声色が低くなる。
話して分かる相手ではないと判断し、狡噛はドミネータ―を突きつけた。
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作者名:Mermaid | 作成日時:2017年7月28日 21時