【PSYCHO-PASS】She kill the people at that time. 2 (ページ16)

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At that time8-9* ページ16

ー美術室ー

「それで私に相談事って何かしら？川原崎加賀美さん」

「…………葦歌ちゃん……大久保さんの件なんですけど」

後日、加賀美は美術室を訪れた。

美佳に適当に促されるまま来てしまったが
三日続けて休んでいる葦歌が心配だった。
もちろん、死んだということは知らない。

璃華子は微笑みを向けた。

「心配なのね？川原崎さんは友達思いね」

「彼女、私の幼馴染みで……」

璃華子に歩みを寄せれば、信じられない絵が飛び込んでくる。
それは偶然にも、探している葦歌の絵。

「これは………っ………」

「えぇ、彼女とっても魅力的だったから」

今更ながら、璃華子の放つ雰囲気に気付く。

先程浮かべていた微笑みも
他者を慈しむ目すらなく、ただ無邪気に笑っている。
まるで葦歌を芸術品のように見ていた

「……女の子同士の友情って素敵ね…それはそれでモチーフとして刺激的かも…」

徐々に璃華子の本性が現れる。
人の体を芸術品として扱う、恐ろしい悪魔が

「葦歌さんを展示するにあたってそういう志向もいいわよね」

「…………ひょっとして……っ」

もしや、と思った時には加賀美の意識は無くなっていた。

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「……幼馴染みとの感動の対面…心揺さぶられる場面よね」

加賀美が目を覚ませば、行方不明だったはずの葦歌がいた。

泣いて喜んで抱きついて、なんていう対面は有り得なかった。
目を見開いて、身体をバラバラにされた凄惨な姿の葦歌と対面してしまう

「この感動をもっともっと大勢の目につくところで再現したいって……そう思ってしまうのが、やはり表現者の業かしらね」

璃華子の言葉に心を蝕まれる。
葦歌の姿を見れば、加賀美も同じ姿にされてしまうのだろう。

抵抗しても、加賀美は助かるはずもなかった。