Zyjacya in love【赤髪の白雪姫】

Zyjacya in love6* ページ7

「お嬢さんって、けっこう強いんですか？」


『…………強いとは言えないけれど、勝負してみます？』


「え、じゃあお言葉に甘えて」




なんやかんやオビと勝負することになった




身軽には見えるし、かといって強そうには見えないし




どちらかというとよくわからない




愛剣を正面で構えて、いっきに飛び込んだ




オビは非常に慣れた様に避ける




でも、避けるだけじゃ意味がない




隙を見つけてはすかさず剣を降り下ろし




相手の急所をどんどん見抜いていく





「やっぱりお強いですね！主より上だ」


『ゼンだって強いわよ。バカにしないでちょうだい………きゃっ！』


「おっと…………」





情けないが、つまずいて転びそうになった




倒れそうになったところを




オビに腕を引っ張ら、転ばずにすんだ




手をつなぐだけでもドキドキして




本当恥ずかしくてたまらない




とそこでバランスが崩れて




オビが私を押し倒すような体勢になってしまった




顔の距離も近いし、何よりも顔が熱い




不覚にもこのまま続いてほしいなんて思った




でも彼は、赤くなることもなく普段通りの様子で




私からすぐに離れてくれた





『もう終わりでいいわよ………！そろそろ戻らないといけないし』





勝手に言い訳を作り誤魔化した




すると彼はまた、さわやかな笑顔で笑い




鍛練場から姿を消した





『あんな笑顔反則……………』

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