Zyjacya in love【赤髪の白雪姫】

Zyjacya in love22*過去編 ページ23

『御園ー？どこにいるの』





御園の姿が見あたらない




いくら探しても、どこを探しても見つからない




いつもは薬草園か薬室長室にいるはずなのに




いったいどこに行っちゃったのかな？




城を探し回っているうちに夜になってしまった





『あ、御園！』





いつの間にか御園がそこに立っていて




いつも通りの笑顔で手を振っている




抱きつこうとした瞬間、御園に首を絞められた





『…………くっ…………あ…………御、園………？』


「黙れA。殺すぞ？」





いつもとはちがう低くて冷たい声




なんで？どうして？怖いよ………やめてよ！




グッと力を込めた瞬間、有栖の声が聞こえた





「何をしてる!?御園」


「チッ………………」





手の力が緩み、その場でゆっくり降ろされた




そして私を睨みながら走り去っていった




でも睨んだ時の瞳はどこか悲しそうだった





「大丈夫ですか？姫様」


『う、うん……………！』





怖くて有栖にギュッとしがみついた




裏切られたのが悔しくて怖くて、涙がこぼれてしまった






あぁ、なんで信じちゃったんだろうアイツを

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