Zyjacya in love【赤髪の白雪姫】

Zyjacya in love19* ページ20

白雪sida





中庭を通りかかると、偶然Aさんがいた。




いつもの凛とした表情はどこに行ったのやら




今はとても疲れ果てていた




さすがに放っておけないので




私は医務室にへとAさんを連れていった。





「大丈夫ですか？すぐに薬茶作りますからね」


『ありがとう白雪……………』





とりあえずベッドに寝かせて




疲れが取れる効果がある薬茶を作った





『うん。この薬茶美味しいわね』





嬉しそうに笑って薬茶を飲んでいた




それがとても嬉しくてたまらなかった




だけどその笑顔は少しゼンに似ていた




似ているだけで、同性なのにドキドキしてしまう




ゼンが私に笑いかけているかのように、錯覚す
る




するとAさんは思い出したように口を開いた





『懐かしいわね。あの人ともこんな風に話していたっけ』





過去を懐かしみながら、寂しそうに笑う




その表情に少し困惑してしまう




こんなAさんを見たことがなかったから





「へぇそうだったんですか？」





Aさんは静かにそう言いながら




ゆっくり目を閉じ眠りについた

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